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[ 文庫 ]
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容疑者Xの献身 (文春文庫)
・東野 圭吾
【文藝春秋】
発売日: 2008-08-05
参考価格: 660 円(税込)
販売価格: 660 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 1円〜
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・東野 圭吾
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カスタマー平均評価: 4.5
タイトルが秀逸 「容疑者」
「X」
「献身」
この3つがこの小説の三大キーワードをなしており、互いに絡まりあいながら、クライマックスに向かってぐいぐい収束してゆきます。
読み終えた後、このタイトルがこの小説のテーマ・結末・そして雰囲気を要約しきっていたことに改めて驚かされます。
簡潔にして的確、これ以上に秀逸なタイトルの実例をなかなか思い出せません。 噂に違わず傑作 これはすごい。
見事に騙された。
トリックがあまりに秀逸。
天才物理学者の湯川VS天才数学者の石神。
元旦那を殺害した女性に石神が救いの手を差し伸べる。
物語は淡々と進行するが、残りの数ページであなたは驚愕の事実を知る。
こんなトリックを誰が予想できただろうか。
惚れた女性のために自らを犠牲にした石神。
これが本当の愛なのか。
友人に紹介し、共に大いに語り尽くしたい。
そう思わせる作品である。
映画版も是非チェックしてみたい。 ガリレオの中で一番面白い たんたんとストーリーは展開していきますが、飽きること
なく次々と読めます。ガリレオシリーズの中で一番好きな
作品です。最後までドキドキできます。ラストはもっと
ドキドキします。 引き込まれる 非常に読みやすく、面白い作品。
状況が目の前に浮かんできて
あっという間に読み終えてしまった。
オススメです。
面白いストーリですけど、あまり数学的ではありません。 面白いストーリーで、最後にどんでん返しがあるので、読み応えがありました。このような作品は面白かったら勝ちだと思います。
ただ、いくつかの問題点を感じました。
いろんな人が書いているように、何故そこまでして命がけでかばうのかという問題。理由は一応ありますが、納得できません。
物理学者の湯川学がトリックを見破った理由が理解できません。個人的な経験では数学者の思考と実験物理学者の思考は相当違っているので、不思議ですね。理論物理学者の中には時々数学者的な人がいます。
それから、多くの人がこの本を読むことで数学に魅力を感じているのは嬉しいのですが、数学を研究している者として、この本の中に出てくる思考パターンと数学の関連はあまり感じられません。
そして最後に、数学者というと石神のようなタイプではないかという偏見があるのかもしれません。私は、あのようなタイプの数学者には会ったことはありません。頭の中では抽象的な思考を徹底的にやるけど、日常では忘れ物が多かったり、おつりを間違えたりで、寡黙でなく、おしゃべり好きだったりというタイプが普通だと思います。
それから、数学者は普通この本に出てくるような世紀の難問にばかり挑戦したりしません。
4色問題、リーマン予想、NP問題を目指す人がいたら、頭がおかしいと言われるでしょう。世紀の難問だけに人生を懸けるのは、野球選手なら時速165キロを投げようと目指したり、最長ホームランの記録を目指したりするようなものです。野球でもそのような記録でないところに沢山面白さがあります。数学も同じです。研究の中でたまたまその方向へ行くことはあるでしょうけど。
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[ 文庫 ]
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白夜行 (集英社文庫)
・東野 圭吾
【集英社】
発売日: 2002-05
参考価格: 1,050 円(税込)
販売価格: 1,050 円(税込)
Amazonポイント: 21 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 430円〜
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・東野 圭吾
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カスタマー平均評価: 4.5
爽快なものばかりが良い読後感ではない。 読んだ後に何が残るか、その後どう読み手に影響を与えるか
ということが、その本の価値となる。
とらえ方はそれぞれであるが、この作品はひとの心を
揺らすということは間違いない。
ひとの本質は一色では表現できない。善悪という観念があり、
そのどちらもを内含する。純粋であり、脆くも強くもある。
さわやかな読後感のみを求めるのであれば、
ディズニーのアニメでも観てれば良い。
現実の世界では、さらに卑劣で凶悪な出来事が常に起きている。
ただ、一時的に楽しむ作品は「娯楽」であるが、
人間の本質を描くものは「芸術」である。
トリックの天才がトリッキーな手法を生かしつつ、
人間の本質をテーマにした大作への挑戦は評価されるべきだ。
時代を代表する名作のひとつとして挙げられるに足る
一冊だと思う。
ラストに疑問 ラスト近くまでは、深まる事件の内容と、その事件の真相が徐々に解き明かされていく展開に非常に魅かれるように読んでいました東野圭吾さんのデビュー作『放課後』は事件の内容、犯人の動機などがよく書かれていて満足だったので、これほどの長編がどのように終わるのか色々と推理しながら読んでいました。しかし、ラストは突然打ち切りが決まった少年マンガのような終わり方に、非常に残念でしたですが、ラストまでの非常に良く組まれたストーリー、複雑な人間関係、推理の鍵となる伏線が絶妙に絡み合い個人的には良かったと思いますなので、個人的には4つ星です 純愛… すべての本において言える事ですが、読む人にとって物語の捕らえ方は分かれると思います。
特に『白夜行』では賛否が分かれるようです、この本を私は2回読みました、張り巡らされた伏線と点と線で結ばれていく真実、醜い犯罪、二人の過酷過ぎる過去、男は『昼を歩きたい』と語り、女は『太陽などなかったとただ太陽に代わるものがあった、それで十分だったと』語る、確かに二人の愛は歪んでいたかもしてないが純愛である事には変わりはない、本当に愛し合っていたからこそのラストだったと僕は思う。とても読みやすいが、伏線を見落とさないように集中して読む必要がある、3度目を読むときはまた新しい発見があるかも。 作者の思いは…その先。 氏の作品は全作品読んでいるが、ほとんどの作品で、日常では忘れている(または感じる機会が少ないのだが)感情を思い起こさせてくれる。あくまでも私にとってはだが、至る所で哲学・道徳・倫理・本当の正義とは?など、素人の私には表すことのできない気持ちを見事に言葉にして表してくれる。スパイス的な軽いものでは無く、重いものが多い。そこが、言葉は悪いが他の薄っぺらい作家達とは違うのだと思う。以前読んだインタビューで東野氏は『作品は世に出した後は自分のものではなく読者のもの。』と話していて、だからこそ読者がどう感じようと、それぞれ自由でいいのだと言っていた。うまく表現できないが、逆説的にそれこそまさに東野氏が狙っているところであると思う。何が逆説的かというと、レビューのようにこの作品を読んで、単に不快だとか気持ち悪くなったとか、読後感が悪いとかいう気持ちになった人。ただ読んだだけではそれだけの感想なのかもしれないが、そこから先が作者の狙うところなのではないか。読者をそういう感情にさせるのは当然作者の狙うところであって、そこから心ではなく頭で深く感じてほしいのだと思う。素人の私には全くうまく伝えられないが、とにかくただ感情だけで読むものではないのだと思う。愛のない夫婦や、愛のない少年、愛のないそんな人間を多く描く作者自身はめちゃくちゃ愛に溢れていると思うのだ。だから私は東野作品が好きなのだ。 尊敬しちゃう。 オイラは、こんな文庫本なんて自分が読み終えられると思っていなかったけど、なぜか買ってしまい
そして、2日で読み終えました。
何かに取り憑かれる様に読んでしまったのです。
傑作と言わずして、なんと呼べばいいのでしょうか?
物語のドコドコがこう面白かった、とかそんな小難しい事は言えないけど、とにかく面白かった。
問答無用に★五個です。
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[ 文庫 ]
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悪意 (講談社文庫)
・東野 圭吾
【講談社】
発売日: 2001-01
参考価格: 660 円(税込)
販売価格: 660 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 259円〜
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・東野 圭吾
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カスタマー平均評価: 4
予想外のエンディング おなじみ加賀警部シリーズ。
小説って一番がっかりするのがエンディングだったりするのですが、この作品はすごい!読み終わってほんとにすっきりしました。本当に意外な結末です。
お勧めします! 悪意に理由はない 人間の心の奥底に潜む理由なき"悪意"―
その、一種の執念とも言えるものをここまで徹底的に突き詰めた東野さんに感服。
手法も斬新で、犯人の手記と加賀刑事の記録、独白、回想・・と、それぞれの側から交互に語られていく。
なので、前半で早くも犯人が分かってしまって、まさか後半全部使って種明かし?と、一瞬興ざめしたのもつかの間。
物語はそこから二転三転し、最後には「やれれた!」と叫んでしまった。
ものすごくダークだが、数ある東野作品の中でも個人的に上位にランクインする1冊。 内容と読後感 がかなり気持ち悪い。そして動機が、おそらく意図的にスッキリしないように描かれてるため私には受け入れられなかった。 最後までグイグイ引っ張る 本作は、ある人気作家の殺人事件を巡り、
被疑者となった友人と彼を追及する刑事との回顧を交互に配置して、
鮮やかなアリバイ崩しや、それをはるかに上回る事件の背景、
さらにタイトルともなった大小の悪意、
そして、本件の動機ともなった底知れぬ悪意を描き出すものです。
早い段階で犯人は明らかになるものの、
一見単純とも思えた事件の背景と動機とが二転三転していきます。
ちなみに、本件に描かれた細かい設定はすべて意味を持っています。
よもや、本件がこれほどの拡がりを持つとは…。
思わず、真相を追う加賀刑事と同じ感想を抱かされました。
また、真相につき、加賀刑事も思い当たる節のある、
大きな社会問題についての問題提起が織り込まれているのも秀逸だと思います。
決して後味は良くありませんが、一読に値する作品です。 す、すごい小説・・・ 手記のみで事件が進んでいき、
しかもその内容が真実とは限らない・・・。
とっても斬新な描き方で東野圭吾すげー!
と思わずにはいられませんでした。
どんでん返しも1回のみではありません。
繰り返し読みたくなる小説もそんなにないですが、
これは間違いなくもう1回読みたくなります。
伏線につぐ伏線の数々!ほんとに東野圭吾スゴイです。
読んでる途中でも何度となく読み返しました。
犯人の悪意もほんとに陰湿で
そのためにここまでするか!?と言いたくなります。
伏線好きならぜひ。
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[ 文庫 ]
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秘密 (文春文庫)
・東野 圭吾
【文藝春秋】
発売日: 2001-05
参考価格: 700 円(税込)
販売価格: 700 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 132円〜
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・東野 圭吾
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カスタマー平均評価: 4
きつい 東野さんの作品を読むのは、容疑者Xの献身に引き続き2冊目。
んで、この「秘密」
えぇ、読んでてホント辛かった。心がずたずたに
されてしまった感じ。
内容は良かった。よくあれだけ書き込めるものだ。ぐいぐい
物語に引き込まれていった。
「秘密」の結論。選べるであろう選択肢の中ではあれしかなかったのかな。
でも、あの中途半端さは彼を絶対に苦しめてると思う。
僕が彼だったらとても耐えられそうにありません。
なぜ自分だけの「秘密」にしてくれなかったんだ・・・。
不思議なリアリティ 見事な筆力 荒唐無稽なストーリー。
細部の強烈なリアリティ。
不思議な作品。
特に、クリスマス前後の鬼気迫る迫真の展開力は、天才の為せる技。
妻で在りながら、娘の人生を歩む、女性。
夫で在りながら、父親として生きる、男性。
在り得ない状況の中、展開される人間の真実。
凄まじい筆力、洞察力。
ゲンコツ2発で、示す人の道。
見事の一言。 鬱小説の最高傑作 この絶望感どうしてくれよう。
鬱。
男女、子持ちか否かで評価が分かれそうな作品。
鬱。 娯楽性の高い、面白い作品です。(感動したくて読むのはおすすめではありません) 東野さんの作品はいくつか読みました。この作品は名前だけは知っていたのにずっと読んでいなかったので、図書館で見つけたときにあらすじも何も知らず(つまり先入観なしで)読みました。
いや、面白いですよ、さすが東野さんと思いました。
ほかの東野さんの作品と同じく、ことが順調に(物語として面白くなるよう、ちょっと強引に)運びすぎるきらいはありますが。
モナミさん(直子さん)は平介さんに「秘密」を知らせようと意図したのかしていないのか、私にはわかりません。でも、私が同じ立場で、どうしてもその秘密を知られたくなかったら、たぶん別のところに頼むでしょうね。あんなに用意周到な彼女だから、へたなことはしないはず。たぶん知らせようとしたのだろうなと思います。もし作者が、”モナミさん(直子さん)が意図せず平介さんが秘密を知ってしまう”という展開を描いたのだとすれば、それは無理かな、と思いました。
(意図していたかしていないか、はこの作品にとって大切な問題なのですが、たぶん読者によって読みとり方が異なると思います。)
ここに来るまえに、星3つ?1つという評価をされた方々のレビューも読みました。そちらのご意見も、ごもっともというものが多いです。感動を求めて作品に真摯に取り組まれる方は、読んでいて失望してしまうかもしれません。私が星4つにしたのは、娯楽作品・ファンタジーとして楽しめたのでということです。
前述のとおり登場人物の思考回路が時々おかしく感じ、「あらやだ、なんなの、このままだと一体どうなってしまうのかね?」という感じで先へ先へと読めましたよ。私だったらこうするのに、自分だったらこう感じるのに、というところばかりひっかかってしまうと、読みづらい作品なのではないかと推測します。
読者の性別、既婚未婚、子供がいるいないで評価がわかれるかもしれませんね。
ナイーブな男性陣は結構つらかったかもしれませんね。
読まなければ良かった・・・ 実は、最近になって東野圭吾という作家を知ったので、
今頃になってこの作品「秘密」を読みましたが、
「白夜行」「幻夜」と同様、やりきれない気持ちで読み終えました。
人格が入れ替わるといった設定では、「四日間の奇蹟」と似ていると思いますが、
こちらの作品の方がはるかに、泣けるし、最後もスッキリとした気持ちになれます。
「白夜行」「幻夜」もそうですが、
主人公の男が想いをよせている女性は、主人公とは別の男と結婚し、
新しい出発を感じさせますが、
一方の主人公の男は、死亡するか今作品のように絶望的な状況で終わります。
この辺りが男性読者と女性読者の感想が分かれる部分でもあるのでしょうか。
また、妻と子供(娘)どちらを優先するかとなったとき(←極限状態ですが)、
妻、と言い切れる男性は自分だけではないはず。
それだけに、やりきれない気持ちでいっぱいになりました。
とにかく、この「秘密」では、できれば山下公園でのシーンで終わって欲しかったのですが、
そこで終わらないのが東野圭吾のスタイルなのでしょう。
ならば、今後は、この作者の作品を手に取る事はないかもしれません。
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[ 文庫 ]
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さまよう刃 (角川文庫)
・東野 圭吾
【角川グループパブリッシング】
発売日: 2008-05-24
参考価格: 740 円(税込)
販売価格: 740 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 150円〜
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・東野 圭吾
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カスタマー平均評価: 4
なんとも・・・ 何とも読後感の悪い本でした。東野さん好きなんだけど、気持ちの悪くなる、この描写が必要なの?という描写が時々出てくるのがたまりませんでした。最初の数ページでやめたくなったけどストーリー自体は、色々考えさせられるところもあるし、前述の描写は、すっ飛ばしつつ完読という感じでした。娘を持つ身としても女性としても・・・読後感が悪いです。誰か映画にしてほしくないと書いていましたが、同感です。見ません。 ゾッとした一行 少年犯罪を扱った小説にしてはスラスラ読めるし、ここまで犯人に憤りを感じる作品はなかなか出会えないと思う。ここからは少し中身に触れてしまうので、レビューを参考にしてからの購入を考えている方は気をつけていただきたい。一番恐ろしかったのは事件の首謀者たちの考えより、加担した少年の考えだ。彼が全てを正直に話そうと決意したシーンの、最後の一行。彼は「自分が捕まるかもしれない」という不安はあったが、これまで被害に合った人物に対して謝罪の気持ちを述べていない。それにもかかわらず、既に彼の頭の中は「未来の自分」つまり加害者の少年と関わらずに済む、新しい人生でいっぱいなのだ。これが本作品の加害者と被害者の意識の違いだ。少年は裁かれなくても事件は解決したのだから自分は許されるべきだと感じている。被害者の家族は、例え法に裁かれようが救われようが、自分たちは加害者を憎み続けるという姿勢を貫いている。この溝は一向に埋まることがない。それどころか実際の事件に照らし合わせてみると、溝が広がり、加害者と被害者は隔離されているようにも感じる。こういった作品を扱うときには登場人物の設定をありきたりなものにされがちだし、本作品も例外じゃない。それでも文庫本として読むなら、読んで損はない。映画化されるにあたって、彼らの心理をどこまで映像にできるか分からないが、話題作は把握したいという人には是非手にとっていただきたい。 正義とは何か。を提起した快作。「ふつうに悲しかった」 映画が公開されるという事で、読むタイミングを逸していた東野作品を初めて読んでみました。
序盤はまず事件ありきの展開に主人公のキャラクターがとても薄い印象を受けましたが、読み進める毎に密告者の存在、自首するかどうかなど細かなミスリードにぐいぐいと引き込まれてしまいました。
少年法や現在の司法に対する在り方など、誰もが疑義を感じている問題を見事に浮き上がらせている作品です。しかし読後感は心にしこりが残るような感じでもやもやしてしまいます。
色々考えてみたのですが、もしかすると主人公のキャラクターが薄いのもこのラストにつながる故の事なのかもしれません。読者があまりに感情移入し過ぎると本作のラストが生きてきませんので。そんな訳で社会或いは個人への問題提起を主軸としてこの作品を組み立てているのならば、作者は天才と言わざるをえません。
私としては宮部みゆき著「模倣犯」の方が好みでしたが、本作は十分に読み応えのある作品です。読んで損はありません。
作中、ある少女の「ふつうに悲しかった」というセリフが出てきます。これこそ人間性と関係性の低下した現代人を如実にあらわしているようで、なんとも言い様のない気持になりました。
少年法の弊害 本書には非常に大きなテーマがある。それは「少年法」である。少年法について取り上げられたテレビは多くある。私も何度かそれらのテレビを見たが、常に立場は第三者であるため、無責任で無難な解答しか出さなかった。しかし、本書を読んで本当に愛する自分の家族が何の面識もない少年たちに殺されたことを考えたら、そしてその少年たちが何も更生することなく少年法の名のもとに減刑されたならどのような行動をとるだろうか?本書では終始子供を殺された親の立場で読み進めてしまいました。非常に心苦しくそして息が詰まる思いで読みました。最後もハッピーエンドではありませんが非常に考えさせられる結末でした。まだまだこれからも議論の余地がある「少年法」について改めて考えさせられる本でした。 憤りと虚しさと後味の悪さと 自分達の欲求を満たすためには犯罪を犯す事をいとわない若者、たまたまそこに居合わせたが為に被害にあってしまう少女。東野氏の作品は、実際にあった事件、あってもおかしくないような事件を題材にしているので、まるでノンフィクションであるかの様に読めてしまうのが人気の秘密なのでしょう。1人娘を殺された父親が、加害者は強姦の常習犯である事や未成年なので大した罪に問われないなどの理由から、結果的に復讐を遂げようとする様を描いていきます。復讐の為に殺人を犯す事は許される事ではないが、昨今起きている未成年者の身勝手な凶悪犯罪を見ると少年法の限界を感じずにはいられなくなります。そして、結末の後味の悪さだけが残りました。
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[ 単行本 ]
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パラドックス13
・東野 圭吾
【毎日新聞社】
発売日: 2009-04-15
参考価格: 1,785 円(税込)
販売価格: 1,785 円(税込)
Amazonポイント: 17 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 997円〜
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・東野 圭吾
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カスタマー平均評価: 3.5
SFというより、人間ドラマ ドラマの舞台としてはSFぽいですが、
内容としては、これまでの東野さんの作品からも一貫して流れている
人間という生き物の不合理性を今までよりも更に深くえぐった作品だと思います。
東野さんの本は、
毎回読むたびに東野さんからのメッセージを感じるのですが、
このP-13は今までの集大成ともいえるくらい強く訴えかけるものを
感じました。
人間は本当に愚かな生き物だ、という姿を見せつけ、
と同時に、それに匹敵するくらい愛おしい部分もある、
というか・・・。
うまく言えませんが、
東野さんは人間の愚かさを嘆きながら、
でもやっぱり人間を憎めきれずにいるのかな、と思います。
そういう意味で、
人間について考えさせられる作品だと思いますので、
ぶっとんだSFものを求める人には向かないと思います。
ぐいぐいと引き込まれ… 5日ぐらいでちょっとずつ読むつもりが、続きが気になり、結局1日で読んでしまいました。やはり東野圭吾さんの筆力はすごいです。あっという間に世界に引き込まれました。ほかの方もおっしゃる通り、漂流教室に似てます。途中の「アダムとイブ」のところではおかしすぎて笑っちゃいました。映像化されそうですね。私も読んでるだけで頭の中で映像が広がりました。太一は内山くんか脇くんしかいないね…。ミオは大橋のぞみちゃんか。熱い冬樹は妻夫木くん、冷静沈着な誠也は佐々木蔵之介か…。 意欲作 ≠ 会心作
東野圭吾の新著。著者の作品は「容疑者Xの献身」以来、
どれも感じが似通っているし、凡作(つまらなくはない
が、「容疑者Xの献身」が衝撃的だっただけに、どうして
も物足りなく感じる)ばかり。「そろそろ読むの止めよ
うかな?」と思っているところで手に取ったのが本書で
した。
これまでとまったく異なるSF風のストーリー。期待は膨
らんだのですが、結果はもう一歩。着想は平凡。しかも、
設定が大雑把なので現実感がないし、話の展開もいつか
どっかで見た話。あげくに、“次々に災害が襲ってくる
理由がXXX”では、白けてしまいます。どんな突拍子も
ない世界観でも設定を作りこんでいけば、現実感は出る
はずなのに(「新世界より」なんてすごく現実感があった)。
新しい分野を切り開いていこうとする著者の意欲は感じま
すが、SFとしては“並”の作品です。 1度読んだ限りではわからないのかな 主人公と兄の対比や、極限におかれた際の人間臭さは興味深いと思いました。
個人的にSFが苦手なせいか、今一つ現実味にかけてドキドキできなかった印象を受けます。
展開も前のページに戻って描写を確認するようなことなく、普通に進んでしまい今ひとつ物足りない感じを受けます。
直接伝わる部分がすくないし、もう一度読んだら深い部分で新しい発見があるかも知れません。 人間の本質を問い質す 13秒間の時間跳躍が地球を襲う現象発生を舞台にしたこの小説は、『漂流教室 1 (ビッグコミックススペシャル)』を思い出さずにはいられなかった。
東野圭吾がテーマにしたのはこの現象により元の世界では死んでいたはずの人たちが、死んだという過去が抹消されてしまったが故に作られた世界に投げ込まれ、本来なら死んでいなければならない知性が存在する矛盾を排除しようとする宇宙の力と戦う姿を描いている。
その姿を11人と人間にしたことで、人間の弱さ、元の社会でのプライド、老化や幼児という弱者、若さというエネルギー、更に欲望をちりばめ生き抜こうとうする闘いにしている。
更に揺り戻しというエネルギーの波が再び地球を包むというドラマ仕立てなラストにしているので、最後まで人間の本質について問い質す構成。
気になるのは、登場人物たちがいささか宮本輝調の人生講義的討論をしている台詞が、東野圭吾も寄る年波に襲われかけているように感じた。
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[ 文庫 ]
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幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))
・東野 圭吾
【集英社】
発売日: 2007-03
参考価格: 1,000 円(税込)
販売価格: 1,000 円(税込)
Amazonポイント: 20 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 198円〜
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・東野 圭吾
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カスタマー平均評価: 4
場面毎は面白いけど、全体的に共感しきれない・・・。 イベント毎の展開は面白いんですが、
全体的な共感はしきれないというのが正直な感想・・。
阪神大震災だから、というのでかなり強引なオチになっている気がします。
リアリティがもう少し伴えば、良い作品だったのに、
と少し残念に思います。
東野作品が好きな方は、読んで損は無いと思いますが。
しまった!! 白夜行より先に読んでしまった!!が、かなり楽しめました。白夜行の続編だということを解説で知って今は白夜行を読んでいます。一体どんな伏線が張られていたのか。ワクワクしながら読んでます。 著者の伝えたいこと 著者はこの小説で何を伝えたいのだろうか。この作品は、白夜行の続編であると言われている。同じパターンで物語が進行するのだ。美冬(主人公の女性)が言う。「昼間の道を歩こうと思たらあかんよ。あたしらは夜の道を行くしかない」しかし、彼女はそんな道を歩く必要性はない。この女性が裏の道を進む明確な理由がないのだ。そのため、この小説は説得力に欠ける。だが、この作品が白夜行の続きなら、すべて説明がつく。彼女が普通の人生を歩めないのも、過去をどんな手を使ってでも隠そうとする理由もはっきりする。それが正しいようだ。
しかし、著者自身は、続編だと言ってはいない。そうでない場合のこの作品の解釈について考えてみた。なぜ「白夜行」と同じような構成であえてこの小説を書いたのか。白夜行は、子供時代にとんでもない経験をし、それに縛られ、引きずって生きざるを得ない男女の話だった。この「幻夜」では、阪神大震災が物語のスタートとなる。著者は、おそらくこの作品を通して震災のショックの大きさを描きたかったのではないか。震災による心の傷はあまりにも大きく、その当事者に裏の道を歩ませるほどだったと。だからこそ、白夜行と同じパターンでこの小説を書いたのだ。彼は作家だ。そして、作家にとって最もうまく自分の思いを表現できるのは、当たり前だがその作品である。関西人である著者にとって、あの震災のショックは大きすぎたのかもしれない。それを何とか自分の中で消化し、乗り越えるためにこの作品を書いたとも考えられる。また、この作品は美冬の表の面だけを見れば、震災をきっかけにしてチャンスをつかみ、成功していく一種のサクセス・ストーリーと言えなくもない。著者はそうやって被災者にエールを送りたかったのではないだろうか。震災をひとつの発奮材料としてもう一度がんばってほしいとのメッセージだとも受けとれる。 ヒロインがいまひとつ…… 『白夜行』の雪穂はどこか人としての気品のようなものがあって、生きることに対して悪かもしれないけれど、悪なりの凛とした態度に惹かれまくりました。が、『幻夜』は美冬は下品で、なにかいかにも育ちの悪い飢えた感じばかりが伝わってきて、読んでいるかぎりではあまり美人という感じもしませんでした。ヒロインに惹かれないから、冷めた気持ちで読んでしまいましたが、登場人物がどう考えても気づきそうなところで騙されたり、なんの工夫もないまま都合よく男性主人公に惹かれる女性がいたり、かなりご都合主義的なところがあり、それらすべてが、ラストへ向けての美冬の正体を早く読者に晒したいという焦りのようにも思えてしまって、今ひとつ、ストーリーにのめりこめませんでした。
ただ、男性主人公の雅也は人としての魅力があり、彼の働く町工場などの描写にもリアリティがあって、こちらはよかったです。どうして美冬に惹かれたのかは最初から最後まで、まったくわかりませんでしたが。惹かれてしまうって納得させるシーンじたいがないような……。 クソつまらなかった。 身内からこの本を借りて途中で読むのを挫折した者です。途中までしか読んでいませんが個人的にクソつまらなかったという印象しかありませんでした。いきなり話が変化したり、そうかと思えば話がだらだらと続いたり、登場人物が多すぎて疲れてしまいました。しかも恋愛系で自分の人生におけることや日々のことを書いた伝記のような感じなので個人的に嫌いで合わなかったです。自分自身ミステリが大好きなので同著者の「仮面山荘殺人事件」のような物語を期待していたのですが内容がそもそも異なるようで期待はずれでした。皆さんのレビューを見るかぎりホラーっぽい感じがあったのですね。あとそれから途中にある18禁のエロイ描写は全くいらないです。恋愛系だからかもしれないけどあれはおかしいです。子供の教育上よくない描写ですよ。あれは。この著者の方の作品を見るかぎり恋愛系、学園系・学校もの系、青春系、友情系のものが多いですね。
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[ 単行本 ]
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流星の絆
・東野 圭吾
【講談社】
発売日: 2008-03-05
参考価格: 1,785 円(税込)
販売価格: 1,785 円(税込)
Amazonポイント: 17 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 476円〜
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・東野 圭吾
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カスタマー平均評価: 3.5
結末にがっかり 著者のミステリー小説の結末からの展開が大好きなのですが、本書に限っていえばがっかりしました。盲点をつくようなスリリングな場面の後、「そんなのありなの?」と首を傾げたくなりました。 題名と書き出しは期待を高めるのですが 本の装丁もシンプルで内容に期待を持たせるのですが、話の持って行き方が独りよがりというか無理があるように読んでいる最中何度も感じてしまいます。途中の兄弟での詐欺の件は兄弟の個性が良く描かれており、こちらを主題にしてほうが良かったのではとさえ思ってしまいました。最後の犯人が明らかになるところは、どう考えてもそれはないでしょう、と言いたくなってしまいました。失礼ながら時間つぶしには適しているレベルでこの著者の作品として期待して読む人には期待ハズレとなってしまうでしょう。 伏線はさすがです 「彼らが仕掛けた復讐計画の最大の誤算は、妹の恋心だった」
というわくわくするようなオビの文句に期待して読んでしまうと、
ちょっと内容とそれとが違っているのではないかな、と思います。
私はなんといっても動機に納得ができませんでした。
伏線はうまいな、と思うし犯人は意外性があるかもしれないけど、
意外性を求めるあまりにそれ以外が少し無理矢理な感じがします。
でも、続きが気になって一気に読めます。
あれれ?と疑問に思うところがあっても、きっと後で説明されるに違いない!
と私は考えていたので、読んでいるときはとても楽しかったです。
すごく期待しながら読んでいた分、
犯人の動機へのがっかり度が高かったのかもしれません…。 始めて読みました 東野氏の作品はこれが始めてです。この作品は、一応読ませますし決してつまらなくはありません。が、内容に乏しい感じがします。兄弟の生きてきた過去なども、わざと曖昧にしたかったのでしょうか。
一番気になったのが「あたし」。妹が兄弟との会話で「あたし」はいいけれど、一応お坊ちゃんをひっかけたりそれなりの学があるように見せるなら、「わたし」でしょう。それだけで良い所のお嬢さんにはまず見え(思え)ないです。
それと、これだけハヤシライスが登場するのに、ハヤシライスを食べたいと全く思いませんでした。池波正太郎や村上春樹などは、読むそばからお腹が空いたり料理や飲み食いをしたいと思うのですが、今回は全くそれがなかったです。この作者はあまり料理をしない(もしくは好きではない)のか、私の感性が彼に合わないのかのどちらかでしょう。
それは兎も角、他のレビューを見ると東野氏本来の面白さは少ないようですので、違うものを読んでみようと思います。
全ての東野を・・・超えてない 個人的意見としては色々な要素を詰め込めすぎて一つ一つに重みを感じることができませんでした。評判のよかった作品のよいところを詰め込みすぎて、深みをなくしてしまったのではないでしょうか。以下気になる点
・過酷な境遇を経験した割には妹の精神状態が普通すぎ、どこにでもいる小悪魔な女子高生が成長した位にしか感じられませんでした。相手の男性ともただの一目ぼれ、(男性側もだが)
・事件のトリックに伏線が足りないのでは?犯人も意外すぎです。普通、犯人や犯行動機が判ることで、これまで書かれていた内容に深みがでるのだが、その流れを壊しているように感じました。
もう少し、一つの内容を煮詰めて書いてくれたほうが私は評価できます。私の好きな『手紙、秘密、トキオ、どちらかが、変身』など魅力ある作品が再びでてくるのを期待しています。
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[ 文庫 ]
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眠りの森 (講談社文庫)
・東野 圭吾
【講談社】
発売日: 1992-04
参考価格: 580 円(税込)
販売価格: 580 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 175円〜
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・東野 圭吾
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カスタマー平均評価: 4.5
東野圭吾お得意の純愛模様も織り交ぜ、読みやすい良作 月9の「ガリレオ」も好調なスタートを切り、今や押しも押されぬ作家となりつつある東野圭吾お得意の、恋愛+ミステリー小説。なんと15年も前の作品で、確かにポケベルの描写はあったけど、携帯電話の描写はまったくなく、15年で世の中だいぶ変わったなぁ、と感慨深くなる作品でもあった。
バレエ団で起きた、傷害致死事件。強盗に入ったと思われる男であったため、正当防衛となるかが鍵である事件だったのだが、様々な証言や捜査を進めていくうちに、状況がほころびていく。そして、バレエ「眠りの森の美女」の稽古中、バレエ団の目の前で第2の殺人が起こるのであった。。といったスタンダードなミステリと、浮世離れしたバレエ団の描写、刑事の加賀とバレエダンサー美緒の東野圭吾お得意の純愛模様も織り交ぜ、読みやすい良作に仕上がっている。
驚きと悔しさと爽やかさが共存している作品 タイトルの「驚きと悔しさと爽やかさが共存している作品」というのは東野作品で「推理小説」に分類されるものに共通していえることです。
いつも東野圭吾に勝負を挑み、負けています。読みながら、驚きの声を上げ、読んだあとは悔しくてしょうがありません。しかし、なぜか読んでしばらくすると爽快感が起こります。「本当に東野圭吾は素晴らしい作家だ」とこのときしみじみ思います。本作品でも、同様でした。
私は今後も東野圭吾に勝負を挑み続けます。そして、また同じことを繰り返していくことでしょう。 奇麗事なく非常にリアルに描かれています 加賀恭一郎シリーズ、第二弾。
バレエ団を舞台とした、一連の事件、そして加賀恭一郎とバレリーナ、浅岡美緒の悲恋物語。
あらゆる部分が、奇麗事なく非常にリアルに描かれていると感じました。
まず、捜査の進められ方。理論整然と捜査が進む、「いかにも小説」といった展開ではなく、捜査員が何度も何度もバレエ団を出入りする所や、状況から仮説を立てるにあたる、捜査員同士のやりとりなど、まるで現実の捜査模様を垣間見ているようなリアルさがあります。
また、バレエ団という特殊な団体の内情。日頃私達が舞台上で見るバレエの美しさではなく、その裏舞台で見られるダンサー達のストイックさ、そしてバレエ界の厳しさが強く強く伝わってきました。
そして、若き加賀恭一郎の、1人の刑事としての自分と1人の男性としての自分の狭間で微妙なバランスを保ちつつも捜査を進めている様子は、初めから激しく恋心を表に出すよりも、むしろその気持ちの強さを感じ、ラストはとりわけ胸が締め付けられるものを感じました。 加賀刑事の悲しい恋 加賀シリーズ2作目、とあるバレエ団で起きた悲劇の物語。
加賀刑事がバレリーナの1人である浅岡美緒という女性に恋をするのだが、
刑事としての彼の魅力と、1人の男性としての彼の魅力、その双方がたっぷり描かれている。
バレエってあまり馴染みのない世界だが、ダンサーたちの踊りに対するストイックな姿勢や人間関係、
それらの独特な空気がすごく分かりやすく書かれていて夢中になって読んだ。
想像を絶する努力で築きあげられた"プリマドンナ"の地位、
それはどんなことをしてでも、守らなければならないもの。
華やかな世界の裏側に隠された彼女たちの苦悩・・ちょっと悲しい物語だが、
加賀刑事の美緒に対するピュアな恋心がそれを大きく救ってくれているように感じた。
それがこの作品の醍醐味であり、全てである。 とっても綺麗な作品です。 読み終わった後,とっても切なくて,でもとても綺麗な物語だと感じました。バレエの練習をしている風景や,発表の舞台,加賀刑事の表情などとても頭の中で思い描きやすかったです。加賀刑事のファンになってしましました★
読みやすいし,何度も読みたいなと思える作品です。読んだことがない人は是非読んでみてください。
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[ 文庫 ]
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予知夢 (文春文庫)
・東野 圭吾
【文藝春秋】
発売日: 2003-08
参考価格: 530 円(税込)
販売価格: 530 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 1円〜
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・東野 圭吾
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カスタマー平均評価: 4
超常現象を科学と論理で紐解く 名前の予知、ドッペルゲンガー、ポルターガイスト、火の玉、死の予知、
全5編を収録したガリレオシリーズの短編集、第二弾。
超常現象を論理的・物理学的に説明することで、
その裏に潜む真相やトリックを暴いていく新感覚のミステリー。
前作の「探偵ガリレオ」と比較すると、
内容が物理学の応用トリックから超常現象にシフトしているため、
身近で理解しやすいものになり、さらに読みやすくなっている。
展開方法も物理学的というよりも論理的な方向にシフトしていて、
推理小説的な面白味が増している。
とても面白い小説です。 「探偵ガリレオ」に引き続き ドラマ「ガリレオ」映画「容疑者Xの献身」を見たあと、原作「探偵ガリレオ」を読み、「予知夢」にようやく入ることができた。
感想は「探偵ガリレオ」に書いたこととほとんど変わらない。
本作品を読んで改めて思ったことは、まず「やっぱり刊行順」に読まなければいけないということ。
次に、「やっぱりドラマが始まる前に読むべきだったかもしれない」ということ。
ドラマと原作では状況設定や動機なども大きく違うことが多いのだが、それでもドラマの場面がちらついて集中できないことがあった。
さあ、次は「容疑者Xの献身」にようやく入れる。
いまから楽しみだ。 ドラマ『ガリレオ』シリーズを観よう! この書と、前作『探偵ガリレオ』を、徹底解体し、愉快なドラマ『ガリレオ』が誕生した。
草薙警部の代わりに、可愛い柴崎コウが新米女性刑事として、福山雅治演じる湯川学と組んで難事件に取り組んでいく。
快適なテンポと内容の分かり易さは、この小説を凌駕している。
ドラマ『ガリレオ』を観た者としては、ドラマのために書かれた小説と思ってしまう。
ドラマと小説を比較するのは、まことに贅沢な遊びである。
手抜き無く、思いっきりふくらませたドラマ『ガリレオ』をご覧になることをお薦めする。
本当に面白いのだから。
福山と柴崎の魅力が最高に引き出されていることを保証する。 失望した 科学トリックを最初に考えてそれに話をつけくわえた感じ。トリックもストーリーも面白みはない。よくないミステリー作品の評価に、こういうトリックを考えつきました、というレポートのような作品、というのがあるが、このシリーズの短篇はまさにそれ。肝心の科学トリックも、本当に実現可能なの、というものがいくつもあり小説としての質を落としている。 ガリレオシリーズ:第二弾 前作『探偵ガリレオ』に引き続き、読んでみました。
前作よりも湯川の関わり方が、単に「物理学者」ではなくより探偵の目線になっているような感じがします。
『容疑者xの献身』がこれの続編になり、三部作それぞれ同じガリレオシリーズでも独立した話になっていますから、どれから読んでも楽しめますが、『探偵ガリレオ』とこれを読み、湯川と同級生刑事・草薙の関係性を十分に知ってからの方が、『容疑者xの献身』をより楽しめると思います。
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